クリスマスの贈り物







「ねぇねぇ柚葉はクリスマス・イブどーするの?」
律子が興味津々に聞いてきた。
あたしと社長がこんな関係になってると知ったらどうするだろう。
ああ、想像しただけで怖い。

「うん。仕事かも。」
「えー、そんな日まで残業?大変ねぇ、社長秘書も。」
「ま、まぁね。律子はどーするの?」
「・・・どっかのパーティに潜り込む!」
「相変わらずだね〜。」


社長が帰ってきたので、仕事が終わると久しぶりに定時であがることができたあたしは、律子と一緒に駅までの道のりを歩く。
途中で、本屋に寄るから、と律子と別れたあたしは駅ビルの本屋さんに向かう。

バタバタといろいろあって・・・なんにも考えてなかったけれど、クリスマスといえば・・・もちろん恋人同士で過ごすわけで。ただ過ごすだけならいいのだけど・・・

クリスマスプレゼント!

がいるよね。
そうよね、絶対必要だよね。
すっかり忘れていたあたしは、イブが迫ってるというのにまだ社長へのプレゼントを決めていなかった。
そりゃぁね。
社長のことだからなんでも喜んでくれるような気がするけど。
一応やっぱりね〜。
でも高価なものはあたしには買えないし・・・でも社長という立場上高価なもの身につけてもらわないとダメだし・・・難しい。

手編み、とか?
あー、無理無理。もう時間ないし。

肩たたき券・・・とか?
ってあたし小学生じゃないっつーの!

もー、この際首にリボンつけて「プレゼントはあ・た・し」とか?
ぎゃー!そんなことできるかー!

ひとりであれこれ想像しながら雑誌のところで悶えていると、店員さんに白い目で睨まれた。
う・・・。
完全に変な人になってるよ、あたし。

あー、もう一体どうしたらいいの!




と思ってたら、ふと可愛らしい記事が目の前に飛び込んできた。






さぁさぁ・・・?










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